東京2020大会ブログ 第三段は、千葉県連合所属で、オリンピックにNTO※として参加された M.B さんです。
※NTO :national technical official (国際審判員)
こんにちは!
私は東京オリンピックにはNTOという日本人の審判として参加しました。
チーフ ペナルティボックスに割り当てられました。
セルビア人の女性がアシスタントでした。
ペナルティボックスには電子とマニュアル(手動でレース番号や違反の内容が分かる違反コードを貼る)の二つのボードが用意されていました。
電子掲示にはタッチパネルが接続されていて、レースナンバーをセットして選手がペナルティボックスに入ってきたらスタートボタンを押します。
するとセットされてたタイムのカウントダウンがはじまります。
選手がペナルティボックスに入ってきた到着時間はフィールドキャストの方にお願いしました。
審判長からペナルティ関係の連絡があるとドキドキしながら無線に集中しました。
選手がペナルティボックスに入ってくるとテレビ中継カメラも掲示板を捉えます。間違いがあってはならない、を強く意識させられました。
また、相棒であるアシスタントとは最初はうまく関係が築けませんでした。思ってることを全て口に出す彼女と険悪になってしまったのです。
一瞬は自分の気持ちが弱くなったけれど、思い直して、分からないことは分からない。と明確に告げることにしました。するとアシスタントとの関係は改善しました。思っていることを伝えることが、文化の異なる人たちと協力して活動するために必要なことだと学びました。
また、チーフトランジションやチーフランの人にも、毎日挨拶することを意識しました。何故なら彼らは私のポジションの近くにいたからです。
積極的話すことで彼らとの連携もスムーズにとれるようになりました。
例えば私が機器の移動をしていると、彼らが走った来て手伝ってくれました。
また、私も彼らの頼み事にも対応しました。
ここから先にはウォーミングアップで選手を侵入させないで。とか、選手がスタートしたらここに通行止めの柵を設置するのを手伝って。ということに対応しました。
海外から来てるITOの人たちと、少し距離が縮まった気がして嬉しかったです。
先にも述べましたが、ペナルティボックスは間違いがあってはならないポジションです。だから強い緊張感で毎日を過ごしていました。寝れない。朝は全く食べれない。お腹がいたくなりそう。頭痛がする。そんな体調と闘う日々でした。
無事に大会が終わり、今はとにかく安堵の気持ちでいっぱいです。
どのくらいの時間が過ぎれば『ロス』な気持ちになれるのか、今のところ分かりません。
〔バッグのサインは、選手ではなく、国際審判員のタノス、
TDメロディ、ホルヘのもの。オリンピックに参加した
記念として大切に保管します〕
安堵とともに感じているのは感謝。
それはフィールドキャストの存在がとても心強かったことです。日本語が通じる。また多くの方が審判であるのでルールを把握していることで、コミュニケーションもよりスムーズに出来ました。
多くの方の協力があって、東京オリンピック、トライアスロン競技は開催でき、無事に終了することが出来ました。
〔オリンピック、ミックスリレーのメダリストとITO and NTO〕 |
本当にありがとうございました!
また、仲間と会える日を楽しみにしています!
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